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2015年9月4日金曜日

ショパン・コンクール注目ピアニスト:中国

《ショパン・コンクールの有力候補を聴く》の中から、今日は中国勢5人の演奏(事前審査)を聴いた感想を書いてみる。私の好みを基準にすると、お気に入り候補は0.5人。

なお、アルファベット名のあとの数字は、聴いた時点(昨日の午後)での YouTubeの「再生回数 / Good(いいね)の数 / Badの数」である。


チェン・ズァン
Cheng Zhang 1310/12/3

2013年クララ・ハスキル国際ピアノコンクール優勝ということだが、あまり好みではない。丁寧に弾いているが、一言で言うと面白くない。盛り上がる箇所での細かい乱れも気になる。


ワン・チャオ
Chao Wang 1409/11/3

音質はきれいだがやや硬質な印象。そのせいか、音楽の流れは悪くないが線が細い感じ。フォルテ部分では、その硬い音がちょっと気になる。


キ・コン
Qi Kong 3054/23/4

優等生的というのだろうか。エチュードも含めて、とても達者に弾きこなす。でも、残念ながら発表会での一番上手な子という印象を拭えない。リサイタルを聴いている印象がないのだ。


ティファニー・プーン
Tiffany Poon 32245/476/22

香港生まれの天才少女として人気があるらしい。ノクターンやエチュードはそれなりにいい。情緒的表現は得意のようだ。ただ、音楽表現の器の大きさというのか、スケール感はあまり感じない。

立体的な構成が必要となるマズルカ op.33-4 やバラード op.23 では、そのあたりが物足りない。とくに、バラードの最後の盛り上がる部分などはややしんどい感じ。部分的にはきれいなのだが…。


ジー・チャオ・ジュリアン・ジア
Zhi Chao Julian Jia 5006/42/12

丸みのある音で温かいショパンを聴かせてくれる。一方でやや繊細さに欠ける部分があるかもしれない。嫌いな演奏ではないが、表現の幅としてはやはり物足りない印象。


…で結局、お気に入り候補は限りなくゼロに近いのだが、それも寂しいので、ティファニー・プーンを一応候補にして注目してみたいと思う。



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