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2014年11月5日水曜日

本「音楽はなぜ人を幸せにするのか」から

図書館で、『音楽はなぜ人を幸せにするのか』というタイトルに惹かれて借りた本であるが、実はあまり面白くなかった。なのに、なぜここでご紹介するかというと、一つだけ興味深い(理系的関心から)ことが書いてあったからだ。

それは「たんぱく質の音楽」という聞きなれない言葉の話である。




「バロック音楽やモーツァルトの音楽を聞かせると乳牛の乳の出が促進されるとか、音楽を味噌や醤油の醸造樽のそばで四六時中聞かせると酵母菌の発酵の速度が早まるといった話…」に関する科学的な研究が進んでいるようだ。「たんぱく質の音楽」という考え方はその中の一つの有力な仮説であるらしいのだ。

モーツァルトを聴かせると、胎児は頭が良くなり、観葉植物は元気になり、といった話。いい音楽を聴くと幸福感を感じ、それによって免疫力が高まり、寿命も延びる、という話。科学的根拠はさておき、こういう話、実は私自身は大好きである。


で、この本の解説を読んで、何となく科学的にも説明がつきそうな気がしたのだ。難しいことは省略して、簡単に私の理解したことを書いてみると…。

牛や酵母菌や観葉植物(動物や植物)はたんぱく質でできている。たんぱく質は分子、さらには素粒子でできている。その素粒子は実は固有の振動数で振動している。つまり、ある周波数の音を出している。もちろん、この音はとてつもなく高いので人間の耳には聞こえない。


動物や植物の生体活動にはたんぱく質の合成が欠かせないが、その合成で発生する分子の振動もある固有の周波数(音の高さ)を持っている。そこで、周りからその振動と共鳴するような音を与えると(聴かせると)、共振作用によってその働きが強められると考えられる。

その結果、牛や酵母の活動が促進されていい影響が出る、らしいのだ。

もちろん、モーツァルトの音楽の音の高さと分子の振動による音の高さは非常に離れている。しかし、ここで「倍音」というものを思い出して戴きたい。例えばピアノでラの音(周波数440Hz)を弾くと、その整数倍の倍音(880Hz、1320Hz、1760Hz、…)が小さい音で一緒に鳴っている。一般的には、倍音が多い音の方が美しく響くとされている。


ただ、分子や素粒子の周波数は極めて高いので、ホントにそこまで届くのか?という疑問がないではない。まぁ、きっとモーツァルトの音楽は倍音成分が多い音で構成されているのだろうと、とりあえずは考えておこう。

ちなみにピアノの場合、うまく脱力していいタッチで弾くと、響きの豊かな倍音の多い音が出ると言われている。なので、自分自身の健康のためにも「脱力」は重要なのだ、ということのようだ。


自分自身で「いい音だな〜」「いい曲だな〜」と思えるくらいに弾けるようになるといいのだが…。(その前に、ストレスが減るように、もっとちゃんと弾けるようにならなくては…)



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