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2014年11月27日木曜日

ピアノを練習する効能?「違いが分かる…」

毎日、自分の実力を超える曲(今はベートーヴェンの悲愴ソナタ)と悪戦苦闘していると、たまに「何のために練習しているんだろう?」と思うこともある。

好きな曲を練習すること自体が楽しいし、少しでも進歩した気がすると嬉しくなる。一つのフレーズでも、自分のイメージに近い音が出ると、また嬉しくなる。でも、私の場合、どこか人前で弾くことを目指しているわけでもないし、将来の何かにつながるわけでもないし…。


…で、ふと気がつくと、音楽を聴く耳が少し「肥えて」きたような気がしている。これって、ピアノを練習することの「効能」?のひとつではないだろうか、と思った。

自分が練習している曲を何人かのピアニストで聴き比べると、練習する前にくらべていろんなことが分かる(聞こえる)ようになる気がする。テンポとか強弱のつけ方とかタッチの違いなど…。


曲をなんとなく聴いて「いいなぁ」とか「イマイチ…」とか思うだけでなく、その理由みたいなものも少し見えてくるような気がするのだ。

「そう!そう! そこはそういう音色で響かせたいんだよね〜」
「そこちょっと速すぎるんじゃない? 一音一音が聞こえないよ」

みたいなことが言いたくなるのである。「違いのわかる男」になったような気分?


まぁ、毎日おなじ楽譜とにらめっこして、どうすれば弾けるんだろう?どうすればイメージ通りの音が出るんだろうと四苦八苦しているわけだから、当然といえば当然かもしれないが…。

ただ、練習している(したことのある)曲だけではなく、それ以外の曲とかでも、なんとなく今までよりは「違い」が分かるようになったような気がする。もちろん、最後は自分の「好み」ということになるのだろうが…。


それと、最近、「違い」を実感するためにプロ以外の演奏もときどき聴くようにしている。上手か下手かで音楽を判断するつもりはないのだが、どうすれば「いい演奏」ができるようになるのか、を考える上でとても参考になる。


ちなみに、元音大生のカミさんの聴き方は私とはかなり違うので面白い。とくに、「ピアノ曲を聴くと、どうしても私が弾くことを考えてしまって、純粋に楽しめないのよねぇ」という言葉は一種のカルチャーショックであった。

私以上に「違いが分かって」いる(当然だよね…)という羨ましさもあるが、「楽しむ」ことについては私の方がトクしているかもしれない?…のだ。



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