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2014年8月17日日曜日

「ぴあの好きの集い」今年も楽しめました!

去年たまたまネットで見つけて聴きに行った「ぴあの好きの集い」がとても面白かったので、今年も行ってきた。あまり知らない作曲家や曲もけっこう多いので、そういうものを発見する楽しみもある。

前回は、デュティユー、アルカン、リャードフ、メトネルなどの曲を初めて聴いた。今年は都合により途中(第3部)からの参加だったが、今回も新たな発見がいくつかあった。




第3部はフランス物特集。いま練習しているベルガマスク組曲の「プレリュード」の次の曲「メヌエット」から始まり、ラヴェルの「夜のガスパール」「ラ・ヴァルス」まで、4人のピアニストが次々に演奏していく。

私の好きなセヴラックはテンポが速すぎて、残念ながらちょっと上滑りな感じ。フォーレの「夜想曲 第4番」はあまり聴いたことのない曲だが、とくに中間部がとてもきれいだった。もう一度聴いてみたいと思った。

「夜のガスパール」は最初の「オンディーヌ」はよかったのだが、後に行くほどちょっとしんどさが感じられた。改めて大変な曲なのだと思った。

「ラ・ヴァルス」は私の好きな曲のひとつだが、この日の演奏では一番の出来だったと思う。よかった。村上将規さんはピティナなどでも活躍中のピアニスト。ちなみにアンコール曲は、ワイセンベルクが編曲したシャンソン。これがなかなか洒落ていていい感じであった。(フランス物を弾くにはシャンソンとかフランス語を少し勉強した方がいいのかも…)


第4部は現代が中心。ここでは初めて聴く作曲家が二人いた。


一人はアルヴォ・ペルト(Arvo Pält:1935-)というエストニア生まれの作曲家。解説によると、ポスト「現代音楽」の作曲家として人気が高く、今年7月に「高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)」を受賞した人のようだ。

多様な曲を作っているが、「ティンティナブリ(Tintinnabuli:鈴鳴らし)」という様式を確立した、とある。その様式による3曲(「アリーナのために」など)が披露されたが、これが不思議な曲で、非常にシンプルだがなぜかひき込まれる音楽であった。

たまたまYouTubeでその3曲の演奏を見つけたので、ご参考まで。


もう一人は、カプースチン(Nikolai Girshevich Kapustin:1937-)という人で、曲はピアノソナタ第2番。こちらはジャズを取り入れた曲なのだが、全体的に重くて私の好みではなかった。ただ初めて聴く曲なので、曲自体が重いのか演奏が重いのかはよく分からなかった。


それ以外にも、スクリアビンのソナタ第3番がよかった。たぶん初めて聴く曲(第3・4楽章)だったと思うが、第3楽章がとくに気に入った。これももう一度聴いてみようと思う。

ちなみに、佐村河内守(新垣隆)「作曲」の「ドレンテ~子どものために~」という曲も演奏された。いい曲だと思ったが、なんだか素直に聴けない感じで、曲がかわいそうな気がした。


第5部は、J.S.バッハ=ダンベールの「トッカータ」からリストの「詩的で宗教的な調べ」の第3曲までいろんな曲が並んでいる。よかったのは最後のリスト。厚みのあるアルペジオの響きが、重くならずに流れる感じが心地よかった。

それ以外では、モンポウの「歌と踊り 第14番」も曲としては面白かったが、演奏は少し物足りなかった。それから、アルカンの2曲は期待していたのだが、相当な難曲らしく、演奏者の一生懸命さは伝わってくるのだが、なかなか音楽が聴こえてこなかった。


…と、演奏の出来に(当然ながら)ばらつきはあったものの、全体としては非常に楽しめた3時間でした。主催者・出演者に感謝!です。これからも頑張ってください。



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