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2014年1月2日木曜日

本「ピアノ演奏芸術」:第4章(2/2) 技術についての探求

●「第4章 技術についての探求」からの抜書き(2/2)


【5.ピアノ演奏テクニックの基本】

※演奏テクニックを考える上での基本的な要素


1.一つの音。舞台台詞で「あぁ」を幾通りもの表情で発話するように、ピアノの一つの音を弾き分けること。


2.トリル。練習は、すべての指の組合せで(2-3/3-4等~1-4-3-2等)、pp ff で、白鍵/黒鍵で、ゆっくり~速く、ノンレガート等で。

 方法1:弛緩した手首や腕を使わずに指だけで。
     指をまったく鍵盤から上げない弾き方は
     「感触技術」のためにも有効。

 方法2:手首と前腕の速いビブラート(回転?)を利用する。


3.様々な音階。指くぐり、指またぎ、ポジション移動。


4.あらゆる種類のアルペッジョ。7の和音。


5.重音。最小限のエネルギー・緊張、最大限の節約で。小さな正確な動きで目的を達すること。ゆっくり中庸の強さで正確に力を抜いて繰り返し練習する。分割して練習する。(オクターブを5指だけで、1指だけで、等)


6.和音。音の響きの同時性。均一性、または音を分離する能力(和音の任意の音だけ強調する等)。弾かれた和音ごとに、一瞬でも〈休息〉し、平安と自由を感じつつ肩関節から指先までの自然な重量を感じながら、その上で敏速に、鍵盤近くで次の和音に移行する。「第5指感覚」を持つこと。


7.跳躍。最短距離は曲線、最後の瞬間、指は垂直に鍵盤に向かう。注意力、炯眼、意志、訓練!


8.ポリフォニー。最も大切で、ピアノ音楽では最も素晴らしいもの。バッハの《アンナ・マグダレーナ》、《2声のインヴェンション》~3声~《平均律》、《フーガの技法》~ショスタコーヴィッチの《プレリュードとフーガ》。バッハではサスペンション(ほとんどが不協和音)とシンコペーションが重要。



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●考察


いずれもごもっとも。やはり、王道は基礎をまんべんなくきちんとやること、のようだ。分かってはいるが、これだけの練習をこなすのは超!大変。なので、大人が短い時間である程度のレベルに達することの出来る方法を模索中なのだが…。


今年の一番の課題は、5.~7.あたり。和音を中心に、そのなめらかな移動と跳躍とに対する苦手意識を克服したい。



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