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2021年4月17日土曜日

シューベルトの即興曲 op.90-1 の構造(アナリーゼ?)

シューベルトの即興曲 op.90-1 の練習を数日前から始めた。出だしとしてはまずまずの調子であるが、なにせ長いのでブロック分けをして順番に練習していきたいと思っている。

で、構造分析というかアナリーゼ的なことをやってみようと思ったのだが、まずはネットで参考資料を探してみた。すると、表(↓)まで作ってくれている論文を見つけた…(^^)♪




この表が載っていたのは下記にある小枝洋平氏の論文である。

この論文には、シューベルトの記譜のクセやそれによって生じる複数の解釈など、興味深いことがいろいろ書いてあって面白い ♪

例えば、自筆譜にはアクセント(>)だかデクレッシェンドだか判読が難しい記譜(↓)があって、楽譜によってその解釈が異なっているそうだ。


また、三連符と付点音符(付点八分音符+十六分音符)が合わさった場合、バロック時代には付点音符が三連符のように弾かれていた…といったことなども書いてある。


で、構造分析であるが、学者によって違う考え方もあるようだ。

上記の小枝氏は、3つのテーマとその変奏という解釈になっているが、私が使っている全音の楽譜には「1つのテーマと4つの変奏」という千蔵八郎氏の解説が載っている。

比べてみると、小枝氏の分析の方が分かりやすいような気がしたので、練習に際してはこちらの方を参考にさせてもらうことにした。

ちなみに「1つのテーマと4つの変奏」では、区切り方は次のようになっている。

テーマ:1〜41(小節)
変奏1:42〜82
変奏2:83〜124
変奏3:125〜159
変奏4:160〜193
コーダ:194〜204


ただ、小枝氏の「3つのテーマ」もかなり関連性が強いものになっている。A と B は似ているし、C は A と B を組み合わせたようなものになっている。

聴いていると同じようなものが繰り返されるという印象を持ってしまうが、弾く場合には、微妙な違いとか、変奏での細かいニュアンスに気を付ける必要があると思われる。

和音のちょっとした変化とか、特徴的な「三連符+八分音符」の音型とか、A1 部分の冒頭(96〜98小節)に現れる中声部に追加された音(↓)とか…。




この曲は、練習項目という意味では実に沢山のものが含まれている。練習しがいがあるとも言えるし、大変だとも言える…(^^;)。

三連符のアルペジオ(かなり変化する…)、三連符(単音・和音)の連打、オクターブ、十六分音符(と旋律と半拍遅れの伴奏)、3:2 のポリリズム+付点音符、などなど。

上にあげた楽譜のすぐあと(105小節目)にはこんな箇所(↓)もある。頭と指がもつれそう…(^^;)。




コーダは短いので、7つのブロックを順番にクリアしていけば大丈夫なはずである。あとは、この息の長い曲をいかに途中止まらずに、全体の見通しをつけながら弾くか…ということになるのかな…?

スケジュールはとくに考えてないが、1ヶ月ではちょっと無理なような気がする。まぁ、好きな曲なので存分に楽しみながら、練習したいと思っている…(^^)♪



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