人数も少なくなったので、知らないコンペチタの演奏もちょっと聴き始めたのだが、イタリアの23歳、Leonardo Colafelice(レオナルド・コラフェリーチェ:下の写真の左端:四角い顔にメガネと髭の好青年?)がいい感じだ ♪
ファイナリストに残ったのは次の 6人。ノーマン・レブレヒト氏の心配(→ 7 JUILLIARD STUDENTS IN CHINA FINALS)はどうなったのだろう?
ジュリアード関係者は、アメリカの24歳 Mackenzie Melemed とカナダの17歳 Tony Yun の二人(多いのか少ないのか?)。不思議?なことに、中国人が一人も残らないどころか、アジア人もいない。多国籍ファイナリスト?となった。
- Leonardo Colafelice (23, Italy)
- Alexander Malofeev (17, Russia)
- Mackenzie Melemed (24, USA)◆
- Sandro Nebieridze (18, Georgia)
- Arseny Tarasevich-Nikolaev (25, Russia)
- Tony Yun (17, Canada)◆
で、演奏の方であるが、まずは前から興味のあったセミファイナルの声楽伴奏を少し聴くことにした。
最初に、マロフェーエフ君。ロシアのガンガン弾きが得意な彼が伴奏ではどんな演奏を聴かせてくれるのか、ちょっと気になったので…。
♪ Malofeev / Colafelice / Melemed - 2019 CIM Competition - Semifinal Round - VOCAL RECITAL
結果は、残念ながら予想通りで、音がやや大きめなのはいいとしても、音質がソロのように前に出しゃばるし、歌とのアンサンブルもよくない。
それで、他のコンペチタはどうなのだろうと思って聴いたのが、同じ動画の次に入っていたレオナルド・コラフェリーチェ君。これが素晴らしかったのだ ♪
マロフェーエフ君とは対照的に、音量も音質も歌を邪魔しない、だけどピアノのいい音で歌をしっかり支えているし、ピアノが出るべきところではしっかり聴かせてくれる。何よりも音楽的、歌と一緒に一つの音楽作品を作っているという印象。
というところで、レオナルド君が気になったので、セミファイナルのソロ・リサイタル(↓)を聴いてみた。
♪ Leonardo Colafelice - 2019 China International Music Competition - Semifinal Round - RECITAL
曲目は下記。
- Prokofiev Visions fugitives, Op. 22
- Rachmaninoff Variations on a Theme by Corelli, Op. 42
- Chopin Scherzo No. 4 in E major, Op. 54
- Stravinsky Trois mouvements de Petrouchka
プロコフェエフの「束の間の幻影」が素晴らしくて、久しぶりに惹き込まれる演奏と出会った感じがした。音がきれいで、音色も多彩、タッチが素晴らしくニュアンスに富んでいる。この曲、それほど好きな曲ではなかったのだが、聴き入ってしまった。
ちょっとだけ聴いて次のピアニストに行こうと思っていたのが、結局 1時間ほどの動画を最後まで聴いてしまった。
ラフマニノフも良かったし、ショパンも「ショパンらしさ」という名前の変な粘りや感傷があまりなく、好きな演奏であった。ストラヴィンスキーは、ちょっと「コンクール向け」の匂いがしてあまり好きではなかった。
調べてみると、若い頃から色んなコンクールなどで活躍していたようで、最近では 2016年のクリーブランド国際ピアノコンクールで 2位になっている。
コンクールの演奏だけでは判断できないこともあるが、とりあえず「お気に入りピアニスト」の候補にしておこうと思った…(^^)♪
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ジュリアードの関係者として Mackenzie Melemed(USA、24歳)を見逃してました。6人中2名ですね。これが多いのか少ないのか?よく分かりませんが…。(5/18 16:30 修正)
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