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2018年6月7日木曜日

アレクセイ・ヴォロディン(Alexei Volodin)快いタッチと響き ♪

アレクセイ・ヴォロディン(Alexei Volodin)という名前は何となく知っていたが、その演奏をちゃんと聴いたことがなかったので、《2018年来日ピアニストのチェック(続)》の一人として YouTube をチェックしてみた。

なかなかいい! 曲にもよるが、私の好みの演奏が多い…(^^)♪


© Volker Jacoby, Dortmund

KAJIMOTO のサイトに分かりやすいプロフィールが載っている。

✏️アレクセイ・ヴォロディン PROFILE

1977年レニングラード生まれ。モスクワのグネーシン音楽大学で学んだ後、モスクワ音楽院でエリソ・ヴィルサラーゼに師事した。2001年には、コモ湖国際ピアノ・アカデミーに進学。2003年、チューリヒで行われたゲーザ・アンダ国際ピアノ・コンクールでの優勝を機に、国際的にその名が知られることとなった

宣伝文句「非常に繊細なタッチと華麗な技巧が高く評価されている」というのと、演奏を聴いた私の印象が珍しく?一致している。快いタッチとピアノの軽やかな響きが魅力だ。

ベートーヴェンからシチェドリンやメトネルまで弾きこなす、レパートリーの広いピアニストだと書いてある。室内楽奏者としても、ボロディン弦楽四重奏団と定期的に活動するなど熱心に取り組んでいるようだ。

公式サイトはこちら→✏️Alexei Volodin 公式サイト


YouTube でいくつか聴いてみた。

最初に聴いたのは、2012年 Grange de Meslay (France) でのリサイタル。

 Alexei Volodin plays Beethoven, Tchaikovski, Stravinsky

ベートーヴェンのピアノソナタ 18番と8番は、元々の私の好み(バレンボイム?)とは異なるが、これもなかなかいいな〜と思わせる演奏だ。タッチの明快さが心地よい。

チャイコフスキーの「くるみ割り人形」(ミハイル・プレトニョフ編)は、多彩な音色を駆使した音楽的な演奏。とても面白い。

ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカからの3楽章」は、よくある演奏の重厚感よりも歯切れの良さが際立つ好演。すべての音がよく聴こえる。

アンコールのカプースチンもなかなかいい。


で、これは間違いなく「お気に入りピアニスト」かと思ったが、シューベルトとバッハ(↓)を聴いて、その気持ちがちょっと揺らいだ。悪くはないのだが…。

「4つの即興曲」も「ゴルトベルク」ももっといい演奏があるので…(^^;)。

 Alexei Volodin. Schubert: Four Impromptus op. 142 (live)

 Alexei Volodin. J. S. Bach: Goldberg Variations, BWV 988


そういえば「メトネルまで弾きこなす」というのを思い出して、1曲見つけたので聴いてみた。アンコールのようだが、なかなかいい ♪

 Alexei Volodin. Medtner: Fairy Tale Op. 35, No. 4 (live)


「関連動画」にシューマンの「交響的練習曲」があったので、これも聴いてみた。

 Alexei Volodin. Schumann: Études symphoniques (live)

これは素晴らしい ♪ この作品の良さ(私の好きなポイント?)を余すところなく引き出している演奏だと思う。フレージング、音の響き、ダイナミズム…なかなかいい…(^^)♪


…ということで、当然のことながら曲(作曲家)によって私の好み度合いは異なるが、どれも「本格派」の弾き方だと思う。「お気に入り」候補に入れておくことにした。

おまけの感想:ピアニストの「オールラウンダー」というのは難しい、…というかあり得ないのかも知れないと思った。

いくらレパートリーが広くても、そのすべてでその作品のベストの演奏をするというのは、とんでもなく難しいことのように思われる。解釈や好み、あるいは時代の「流行」みたいなものも関係するだろうし…。


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