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2018年3月1日木曜日

ヨセフ・タルのピアノソナタ

《ラ・フォル・ジュルネの「先行抽選」決めた ♪》に書いたように、2つのプログラムに申し込んだのだが、当選したのはマリー=アンジュ・グッチだけで、福間洸太朗は結局「先行先着販売」でもゲットできなかった。10時数分過ぎで「完売」…。

まぁ、それはさておき、ヨセフ・タル(Josef Tal、1910-2008)のピアノソナタ(1949年)を聴いてみた。YouTube に福間洸太朗が 2011年の "Arthur Rubinstein Piano Master Competition" で弾いた演奏があった。

 Josef Tal - Sonata for piano - Kotaro Fukuma

他のピアニストの演奏もいくつか聴いたが、その中では比較的いい感じだと思った。残念だったのは映像と音がずれていること。

曲としては、正直よく分からない。ちょっと面白いところもあるが、私にとってはやや「現代音楽」的すぎるかも…。


このピアノソナタ1曲ではよく分からないところもあるので、タルのピアノ作品をいくつか聴いてみることにした。

ちなみに、ヨセフ・タルについては http://joseftal.org(ISRAELI COMPOSER JOSEF TAL)というサイトがあり、かなり充実した内容になっている。プロフィール概略(↓)を再掲しておく。

ヨセフ・タル(Josef Tal、1910-2008)はドイツ生まれのイスラエルの作曲家。8つのオペラ、6つの交響曲、13の協奏曲のほか様々な室内楽、ソロ、合唱曲、電子作品などを残している。1970年に Israel Prize、1982年に Wolf Prize など多くの受賞歴がある。


で、このサイトの "List of Works / Keyboard" のページを参考にしていくつかのピアノ曲を聴いてみた。以下、第一印象に近い感想…。


聴いた中で、ちょっといいかも(私の好みかも)と思ったのは、3つだけ。


 Josef Tal - CUM MORTUIS IN LINGUA MORTUA

これは 'Seven Variations on a Theme from "Pictures at an Exhibition" by Moussorgsky for Piano' という副題があって、ムソルグスキーの「展覧会の絵」のテーマによる変奏曲である。7つ変奏があるはずだが、ここでは3つしか入ってない。

なかなか美しいのだが、もしかすると「展覧会の絵」のメロディーが好きなだけかも知れない。というのは、あとに行くほどよく分からなくなったので…。


 Josef Tal - Essay III for piano

6つある "Essay for piano" の(一通り聴いた)中では唯一 この"III" がいい感じで、あとは「現代音楽」感が私にはちょっと合わなかった(抵抗感があった)。

これも、最初の方はわりといいかもと思ったのだが、聴き終わっての満足感はそれほどではない、という奇妙な印象だった。もう少し聴いてみないとよく分からない。


で、ついでに(のつもりで)最後にコンチェルトを聴いてみた。

 Josef Tal - CONCERTO No. 2

"CONCERTO No. 2 for piano and chamber orchestra" (1953) という曲なのだが、何となく好きな感じで「何かいいなぁ ♪」と思いながら最後まで聴いてしまった。17分ちょっとの短いコンチェルトではあるのだが…。

これはもう一度聴いてもいいかな、と思う。ソロの曲はそこまでは思わなかった。


おまけ。上でご紹介した "List of Works / Keyboard" のページは情報が結構充実していて、音源や楽譜や自筆譜などへのリンクが貼られている。

このピアノソナタについては自筆譜(Mnscrpt)と楽譜(Score)もリンクされている。楽譜のPDFは印刷できないようにはなっているが、演奏を聴きながら見るには十分だ。

下記に一部引用させてもらった。

ヨセフ・タル ピアノソナタ 自筆譜

ヨセフ・タル ピアノソナタ 楽譜


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