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2018年1月29日月曜日

来日中のケヴィン・ケナーを聴いてみた…

2018年の来日ピアニストで、私があまり知らないピアニストを少しずつ聴いてみようと思っている。→《2018年来日ピアニスト14人のチェック(未知の…)》

2人目はケヴィン・ケナー(Kevin Kenner)。1963年生まれのアメリカのピアニストで、1989年ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール、1988年のジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクールに入賞し、1990年にはチャイコフスキー国際コンクール第3位、ショパン国際ピアノコンクール第2位(1位なし)となっている。

本日、北海道旭川市でオール・ショパンのリサイタルを予定している。なお、下の写真はアイエムシー音楽出版のサイトからお借りした。





ケヴィン・ケナーが1位なしの2位になったショパンコンクールで、審査員をしていた中村紘子さんの評価は1次予選から「優勝間違いなし」というものだった。…が、もともと胃腸が弱い彼は体調が悪く、審査が進むにつれて精彩を欠いていき、結果として1位は取れなかったという話が残っている。

ショパンコンクールでは、2010年には審査員を務め、2015年には優勝したチョ・ソンジンからの依頼によりコンクール直前に集中レッスンを行って、見事優勝に導いている。

2011年以降、ヴァイオリニスト、チョン・キョンファのデュオパートナーとして世界ツアーに参加し活躍している。また、教育者としては、英国王立音楽大学教授を経て、2015年9月より米国マイアミ大学フロスト音楽校教授。

プロフィールは、YAMAHA Pianist Lounge のインタビュー記事 に載っているものが詳しくて、分かりやすかった。


YouTube にある音源をいくつか聴いてみた。


 Kevin Kenner - GIP 2014 - Chopin

ショパン弾きということで期待して聴いてみたが、舟歌も「英雄」ポロネーズも、私の感覚からすると普通(に上手い)。でも、それ以上に惹きつけられるものは感じなかった。ただ、録音の違いなのかこの演奏(↓)は美しいと思った。

ショパン 舟歌 嬰ヘ長調 作品60 (Barcarole)/ケヴィン・ケナー

また、ショパンの中で比較的気に入ったのは次の「アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ」。

 Kevin Kenner – Andante spianato and Grande Polonaise Brillante in E flat major, Op. 22 (1990)


でも、聴いた中で一番「ちょっといいかな♪」と思ったのは次のパデレフスキのノクターン。あまり聴いたことのない曲だがなかなかいい。

 Kevin Kenner _ Paderewski Nocturne, Op 16 No 4


で、チョン・キョンファとのデュオも聴いてみた。私の好みとしてはソロよりもこのデュオで弾いているケヴィン・ケナーの方が好きだ。アンサンブルが見事だと思った。

 Kyung Wha Chung plays Franck violin sonata (2016)


で、(ソロ)ピアニストとしての好みで言えば、残念ながら「お気に入り」には入りそうもない…、というのがとりあえずの結論。


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