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2018年1月27日土曜日

ベヒシュタインの弾き心地 ♪

一昨日、待望の「ホールでベヒシュタイン」の日。実は当日の午前中も外出する予定があり、ベヒシュタインのあるホールも車で1時間以上かかる場所にあり、夕方帰宅したときにはけっこう疲れていた。もちろん、気持ちの良い疲れではあったが…(^^)♪





まず、カミさんがバッハのイギリス組曲第3番を弾いているのを、客席の何ヶ所かで聴いて音の響きを確かめてみた。

「フルコンサート」ではなく、奥行き192cmの "C.ベヒシュタイン M/P 192" というモデルだったのでどうかな?と思っていたのだが、意外とボリューム感のあるいい音がした。

全体にバランスが良く、まろやかで暖かい音がする。低音に独特の響きがあっていい感じだ。個人的な好みとしてはもう少し高音にキラキラ感があった方が好きかも知れない。

途中、カミさんがソフトペダルを使ったのだが、これがすごくいい音がする。こんなにはっきり違いの出るピアノはあまり見た(聴いた)ことがないかも…と思った。


で、今度は私の「サラバンド」の番。パルティータ第4番の中の1曲。今回はなぜだか二人ともバッハである。

第一印象は、キーが軽くてとても弾きやすいということ。トリルとかは、自宅のピアノで練習する時より上手に弾ける(気がする?)し、冒頭部分などをスタカート気味に弾いたときはとてもいい音がする。自分の弾いている音とは思えないくらい…(^^)♪

ところが、少し手こずった…というか、客席で聴いた感じとの違いにやや戸惑いを感じて、慣れるまでに少し時間がかかったところもある。

一つには、低音・中音・高音のそれぞれの音域で少しタッチが違うように感じたのだ。実際にタッチが違うのか、次の「聴こえ方」によるのかは分からない。

聴こえ方としては、低音部の響きが強調されて、高音部があまり聴こえてこない感じがした。なので、低音部は手加減?して弾こうとするし、高音部は少し強めに弾こうとしてしまったような気がする。

結果としては、ちょっと力んだような弾き方になって、最初は思うように弾けなかった。聴こえ方は、ピアノというよりホールの音響の影響なのだと思われる。


途中で、客席で聴いていたカミさんから「そこのトリルは力を抜いて…」とか言われて、力んでいたことに気がついた。そのあと、少し脱力を意識して弾いているうちに少しずつ弾きやすくなるのを感じた。

そのときはもう残り時間が少なくなっていたので、気づくのが遅かった!とやや残念ではあったが、それでもそういうことを体感できて、少しだけでもそれに対応できたことは、それなりの収穫だったと思う。

それにしても、ピアノによって、ホールによって、こんなにも弾き心地や聴こえ方が違っていて、それに(おそらく)瞬時に対応するプロのピアニストは本当にすごいんだなぁ…と改めて感じた。


ベヒシュタインの弾き心地を感じながら、ホールの響きを楽しみながら、気持ちよく弾きたい思っている」という目的は、まぁ半分くらいは達成できたのかな?と思っている。もう少し時間が長ければという思いは残ったが、それは次の機会で…。

全体の感想としては、バッハにはとても相性のいいピアノかなと思った。ベートーヴェンとかシューベルトとか他の作曲家の曲も用意しておけたらよかったのだが、今回はそこまでの余裕がなかった。

でも、終わったあとの満足感も大きかったし、十分に楽しめた「ホールでベヒシュタイン」の試弾であった ♪


おまけ:《ベヒシュタインとはどんなピアノか?》の最後に書いた「アグラフ」であるが、ちゃんと確認してきた。こんな感じ(↓)。




さて、これでスタインウェイとベヒシュタインを一応…弾いてみたので、あとはベーゼンドルファーとシゲル・カワイとファツィオリと…、それから、チェンバロなどもどんな感じなのか弾いてみたいと思っているのだが…(^^) ♪

2 件のコメント:

  1. ベヒシュタインはよく鳴ります。しかし、すぐに音量が大きく減ります。この音量減衰の幅が他のピアノよりも顕著な傾向があり、とりわけ高音はそもそもどのピアノでも減衰の幅が大きくなるので、それがよく鳴る割には音が通りにくいと感じてしまうことにつながります。
    これは、音量をより維持しようとするスタインウェイ等と一線を画しており、長い音の音量を維持した表現をしたい場合などには不向きな部分です。
    しかし、そのすぐ弱くなってしまう残響の澄んだ美しさは得も言われぬ独特なもので、逆に魅力的でもあります。
    また、アンサンブルにおいては、他の楽器の邪魔をしにくいし、和音がはっきりきこえやすい性質もあります。
    弾いていて楽しくもあり、また独自の難しさもありますが、その美しさを活かせる演奏ができたら素晴らしいピアノと言えるでしょう。

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  2. N.I. さん、有益なコメント、ありがとうございます ♪
    「音量減衰の幅」が大きいという話は、私が感じた高音部の物足りなさ「もう少し高音にキラキラ感」がほしい…という感覚につながるものかも知れませんね。
    2年以上前の経験なので、確かなことは言えませんが、N.I. さんの説明は納得できるところが多いです。「残響の澄んだ美しさ」など、言われてみればそうだったかも…などと思います。「その美しさを活かせる演奏」にはまったく自信がありませんが…(^^;)。
    機会があればもう一度弾いてみたいピアノです ♪

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