ページ

2017年7月5日水曜日

ブゾーニのピアノ作品を聴いてみた♪その1

ブゾーニ国際ピアノコンクールが8月にある。その中で、フェルチョ・ブゾーニ自身の作品が課題曲になっている。


バッハ作品の編曲などしか聴いたことのないブゾーニなので、これを機会にブゾーニが作曲したピアノ作品も少し聴いてみようかと思った。




課題曲になっているのは下記。YouTube で見つかったものを順次聴いてみるつもり。

ちなみに、ブゾーニの作品番号はあまり整理されてないらしく、一般的には BV(Busoni-Verzeichnis [Busoni Catalog])番号が使われる。いわゆる「カタログ番号」で、カタログを作った Kindermann にちなんで Kind. または K. と表記されることもあるようだ。

①Elegies BV 249
②Sonatina (No. 1) BV 257
③Sonatina Seconda BV 259
④Sonatina “In diem nativitatis Christi MCMXVII” BV 274
⑤Toccata: Preludio, Fantasia, and Ciaccona, BV 287
⑥Indianisches Tagebuch (Indian Diary) (I), n.1-2-3-4 BV 267
⑦Preludes, Op. 37 BV 181
⑧Fantasie nach Johann Sebastian Bach BV 253
⑨10 Variationen über ein Präludium von Chopin (Klavierübung Teil 5) BV 213a


いくつかの音源を聴いて気がついたのだが、演奏はすべてジョフリー・ダグラス・マッジ(Geoffrey Douglas Madge、1941年〜)というオーストラリア出身のピアニストのものだ。

マッジは、現代音楽や未開のピアノ作品を積極的に録音しているという、私好みのピアニストのようだ。とくにブゾーニ作品については「少年期から壮年期にかけての名曲群を6枚組でリリースしたことで話題となった」とのこと。このCD(↓)と思われる。

Complete Piano Works




さて、最初に聴いたのは⑦の「24の前奏曲」。

Ferruccio Busoni: 24 Préludes, op.37 (Kind. 181) (1880/1881) 1/2

Ferruccio Busoni: 24 Préludes, op.37 (Kind. 181) (1880/1881) 2/2

悪くはないがこれといって惹かれる曲もない。わりといいなと思ったのは、2番、7番、8番、24番くらいかな?


次が①の「悲歌集」(エレジー)で、次の7曲からなる小品集だ。

  1. 転機のあとに "Nach der Wendung"
  2. イタリア風 "All'Italia"
  3. わが魂は汝に望みを託す(コラール前奏曲)"Meine Seele bangt und hofft zu dir(Choralvorspiel)"
  4. トゥーランドットの居間(間奏曲)"Turandots Frauengemach(Intermezzo)"
  5. 夜のワルツ "Die Nachtlichen(Walzer)"
  6. できごと(夜曲)"Erscheinung(Notturno)"
  7. 子守歌 "Berceuse"

Ferruccio Busoni: Elegien. 7 neue klavierstücke (Kind. 249) (1907/1909)

第2曲の「イタリア風」がちょっと変わったナポリ風舟歌?で面白いかもしれない。第4曲の間奏曲は「グリーンスリーブス」が引用されたしゃれた曲。最後の3曲などもそれなりに面白いのだが、全体的に「どこかつかみどころのない感じ」を受ける。


②の「ソナチネ第1番」は、その名前から、もしかして自分が弾く曲の候補にならないか?などと思いながら聴いてみたが、さすがブゾーニだけあって難しそうだ。曲の好みから言うと普通かな…。

Ferruccio Busoni: Sonatina (Kind. 257) (1910)


ここまで聴いた中で一番気に入ったのが⑧の「J.S.バッハによる幻想曲」である。

Ferruccio Busoni: Fantasia nach Johann Sebastian Bach (Kind. 253) (1904)

下記のブログ記事によると「編曲というよりも『バッハの音楽(BWV766, BWV703)をモチーフに作曲されたピアノ曲』」だそうだ。「1909年、彼の父の死に際して3日間で書かれた曲」であるからか、胸を打つものがある。

✏️アムランの弾く「バッハによる幻想曲」

なお、この記事で一押しの「アムランの弾く…」演奏を YouTube で探したが見当たらず。「Composer-Pianists」というCDに収録されているとのこと。一度、聴いてみたいものだ。

今日のところは、ここまで。ちょっと疲れた…(^^;)。続きはそのうち…。


【関連記事】
《ブゾーニのピアノ作品を聴いてみた♪その2》


  にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ

0 件のコメント:

コメントを投稿