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2014年8月20日水曜日

日本の現代ピアノ曲を探す:二人の尾高氏

日本の現代ピアノ曲からお気に入りの作曲家や曲を「探訪」中である。とりあえずは、ピティナの「ピアノ曲事典」の「日本出身の作曲家の一覧」ページ(275人)を順番(あいうえお順)にチェックしている。(たまに気まぐれで後ろからとかやってますが…)


昨日、やっと「お」のところまで来た。今回、気に入った曲は次の2曲である。♪マークのところは、YouTubeの動画へのリンク。

①ピアノのためのソナチネ (作曲:尾高 尚忠)

②ピアノのためのバラード (作曲:尾高 惇忠)


①の尾高尚忠 [ひさただ] 氏(1911 - 1951)は、日本の現代音楽の作曲家に与えられる有名な「尾高賞」創設のきっかけになった作曲家・指揮者である。NHK交響楽団の前身である日本交響楽団の常任指揮者であった。

ちなみに、最近の「尾高賞」受賞者に、西村朗氏、細川俊夫氏が名を連ねているのは嬉しい。(私のリストに入っているので…)

  • 第59回 2011 西村 朗:オーケストラのための蘇莫者
  • 第60回 2012 尾高惇忠:交響曲「時の彼方へ」
  • 第61回 2013 野平一郎:彼方、そして傍らに ─ハープと室内オーケストラのための─
  • 第62回 2014 猿谷紀郎:交響詩「浄闇の祈り2673」
          細川俊夫:トランペット協奏曲「霧の中で」


②の尾高惇忠 [あつただ] 氏(1944 - )は、今回はじめて知ったのだが、尾高尚忠氏の長男である。2012年には「尾高賞」を受賞。ちなみに、母親がピアニストの尾高節子さん、弟が指揮者の尾高忠明氏、奥さんが声楽家の尾高綾子さん。さらに、チェリスト倉田澄子は母方の従姉だそうだ。すごい音楽家ファミリーである。

今回、たまたま(あいうえお順なので当然か…)作曲家父子の曲を選んでしまったのだが、父子と分かって聴いてみると、曲も少し傾向が似ている気もする。というより、両方ともなんとなく「フランス物」の響きを感じてしまう。


最近少し気になっているのは、どうも私の好みに偏りがあるのではないか、ということである。どうも「フランス物」、それもラヴェルやドビュッシーに似た音の響きに惹かれているような気がしている。もちろん、ラヴェルもドビュッシーも大好きだし、その関係でこのところ「フランス物」をたくさん聴いているのもたしかだが…。

好みなので、それはそれでいいのだが、ドビュッシーのあとの新しい進化・展開はどうなっているのか、というのが少し気になる。

「現代音楽」のシェーンベルクが死んで、すでに60年以上が経っている。ドビュッシーにいたっては、4年後に没後100年を迎える。この1世紀の音楽史(とくにピアノ音楽)をまとめて解説してくれる本などがあるといいのだが。


まあ、当面は自分自身の感性を信じて、すなおに「いい!」と思った曲を収集し続けよう。

これまでに収集した曲は下記の記事に。




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