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2014年7月6日日曜日

【ピアノ曲】シューマン「ペダル・ピアノのための練習曲」の美しい変遷

ピョートル・アンデルシェフスキの演奏を聴いているときに見つけた曲であるが、これが実に美しい。それと、いろんな編曲があって楽しめる。

シューマンが1845年に作曲した「ペダル・フリューゲルのための練習曲(カノン形式の作品6曲)」という曲。




ペダル・ピアノ、またはピアノ・フリューゲルといわれるものは、簡単にいえば「足鍵盤」付のピアノである。こんな感じ(↑)。

ピティナでの楽曲紹介を引用しておく。

この曲が作曲される契機となった「ペダル・ピアノ」という楽器はピアノにオルガンのような足鍵盤を付けたもので、当時シューマンが教えていたライプチッヒ音楽院にオルガンの学生のために置かれていた。

彼はこの楽器に強い興味をかきたてられ、1845年に自分のピアノにもペダル鍵盤を借りて備えつけた。若い頃からバッハの音楽に傾倒し、フーガや対位法の研究に熱心に取り組んでいた彼は、この新しい楽器のために、2つの声が終始語り合い紡ぎ合わされていくロマンティックで美しいカノンを作曲した。

そして、その後1891年にこの曲を2台のピアノに割り振り、対話と調和の美しさを薫り高く表現したのが、巨匠ドビュッシーである。

バッハを彷彿させる1番、やや愁いを帯びた陰影の彩が美しい2番、歌曲のような優美な旋律をもつ3番、ロマンティックな情感と心の動揺のコントラストをうまく表現した4番、メンデルスゾーンが非常に気に入っていたと言われる何処か物悲しいスケルツァンドの5番、4声のフーガをはさみ深く穏やかな情緒、敬虔さと慈愛に満ちた6番、の全6曲からなる。


では、いくつかの編曲による演奏をご紹介する。(皆さんの好みはどれ?)

1.ペダル・フリューゲルによる演奏(No.1)

演奏:Roberto Prosseda、楽器:Doppio Borgato pedalpiano

2.オルガンによる演奏(No.1)


3.シューマンによる4手連弾編曲:1 piano 4 hands(No.1)

演奏:Tsuyuki & Rosenboom

4.ドビュッシーによる2台のピアノのための編曲

演奏:Jean-François Heisser & Georges Pludermacher

5.アンデルシェフスキによる独奏用編曲

演奏:Piotr Anderszewski

6.キルヒナー(Theodor Kirchner)編曲によるピアノ三重奏(No.1)

演奏:Leif Ove Andsnes:piano、Christian Tetzlaff:violin、Tanja Tetzlaff:cello

これもなかなかいい感じである。ピアノをアンスネスが弾いている。


いろんなピアニストの演奏を探して聴いていると、ときどきこういう初めて聴く「いい曲」に遭遇することがある。嬉しいことである。



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