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2015年1月2日金曜日

クラシック音楽は古典芸能??

年末に録画しておいたNHKの「クラシック・ハイライト 2014」を元旦の午後に観た。

そこで感じたことは、いわゆる「クラシック音楽」というものが、どうも歌舞伎や能のような「古典芸能」になってしまったのではないか、ということだ。

指揮者やオーケストラは変わっても、そこで演奏される「演目」(曲目)はかなり限られたものになっている。新しく作られた曲が演奏されることは極めて少ない。

昔からある演目を、新しい当代の役者が演じるという「芸能」のパターンである。そして、その観客も彼らの楽しみ方も歌舞伎なんかと共通したものがあるのではないか。



一応断っておくと、私自身、クラシック音楽が嫌いなわけではない。熱烈ではないにしても、一応はクラシック・ファンである。番組に登場していた小沢征爾さんは大好きである。ただ、オペラは苦手だったり、ピアノ音楽がとくに好みだったりする。クラシック音楽なら何でも好きというわけではない。

それと、理解しているわけでも好みであるわけでもないが、現代の作曲家の新しい音楽をもっと聴きたいという願望のようなものを持っている。できれば、その音楽は今まで聴いたことのないような素晴らしいものであって欲しいとも思っている。

正直に言おう。この番組を見て少し心配になったのだ。音楽に対するこういうアプローチ(たぶん放送局の編集方針も含めて)は、音楽の活力を奪っているのではないか? 若い人たちのクラシック音楽離れを助長しているのではないか?

重厚長大なオーケストラ曲やオペラに偏重しすぎているように思う。(私の好きなピアノ音楽では一瞬、アンドラーシュ・シフが登場しただけである。)あまりにも、現代の作曲家や音楽を取り上げていない。それはもしかすると「クラシック音楽」ではないのか?

そして、もっと正直に言うと、いくつか紹介された演奏の中には、長すぎるもの、退屈なもの、時代がかったもの(大仰なもの)が含まれていると感じた。面白くないのだ。

そのコンサート会場に来ていた方々は、本当に心から音楽を楽しんでいたのだろうか? いや、きっと楽しんでいたに違いない。私にはその良さが理解できない「歌舞伎」ですら、熱烈なファンの方や理解者が大勢いるのだから…。

私が聴きたい音楽が、主流?の「クラシック・ファン」の好むものと異なっているだけのことなんだろうと思う。そう考えても、この居心地の悪さのようなものはなくなるわけではないのだが…。


と、正月気分のゆるんだ気持ちで、勝手なことを書きました。乱筆乱文失礼…。